猫は腎臓病になりやすい!?愛猫の寿命を延ばす為にできること
- 2019.08.02
- 病気
猫の死因の中では比較的上位に挙げられる「腎臓病」。そもそも猫は他の動物に比べると腎臓病になりやすいことで知られています。
ですが健康なうちから生活習慣・食習慣に気を付けておくことで、ある程度予防は可能です。今回は愛猫の腎臓病予防の為にできることや、腎臓病になってしまった場合の対策などをお話していきます。
腎臓病は猫の死因のトップ
ガンと並んで猫の死因のトップであるとされている腎臓病。統計的には、シニア猫の場合で30〜40%の確率で腎臓病にかかってしまうというデータも出ています。
猫が腎臓病にかかりやすい原因は正確にはわかっていません。たとえ塩分を控えて栄養バランスの良い食事をしていても、腎臓病になる時はなってしまうようなのです。
一つの説としては、猫は元々砂漠の動物で水分を身体に蓄えておく為に尿を濃縮して排泄するという性質を持っています。
腎臓の活動率が高いぶん負担もよりかかるので、腎臓の機能に支障をきたしやすくなっているのでは?…と考えられています。
猫の腎臓病を予防する為にできること
現状、猫の腎臓病には確実といえる予防方法はありません。前述した様に、いくら食生活に気を遣っていても、腎臓病になる子はなってしまうので、ある程度体質次第というところにはなってきます。
それでも腎臓ケアができる総合栄養食や新鮮な水をきちんと摂り、定期的に健康診断を受けておくことが、愛猫の体の為に最大限できる対策と言えるでしょう。
猫の腎臓病は早期発見できる?
血液検査や定期検診を数ヶ月おきに受けておくことで、腎臓病を比較的早期の段階から発見することも可能です。
一般的に猫の腎臓病は完治しないと言われており、その症状の重さはステージ1〜4までで設定されています。症状が軽いステージ1または2の段階で見つけ出すことができれば、進行を遅らせる治療を受けることもできるのです。
参考までに、腎臓病の可能性が疑われる兆候が以下になります。あてはまる項目が多い場合は病院で検査を受けるようにしましょう。
腎臓病の兆候は糖尿病や甲状腺機能亢進症に似ており、特定しにくいものです。以下に挙げる症状が愛猫に見られた場合、腎臓病の可能性があります。一つでもあてはまる場合には、検査をしてもらうため、かかりつけの動物病院に相談しましょう。
・食欲がない、または偏食が多い
・水を頻繁に、また大量に飲んでいる
・頻繁に排尿している、またはほぼ排尿をしていない
・どことなく元気がない、弱っているように感じる
・口に痛みや違和感を感じているようだ
・あまり動かず、よく寝るようになった
・嘔吐や下痢の頻度が増えた
・毛づやが悪くなった
・体重が減ってきた
・息が臭い
愛猫が腎臓病になってしまったら
もし、あなたの大切な猫ちゃんが腎臓病になってしまっても、焦ったり悲しんだりするのは時期早々と言えます。
なぜなら、腎臓病になってしまったからといって必ずしもその余命が短い訳ではありません。腎臓病が慢性のものか急性のものかによっても対処法は変わってきます。
急性腎臓病の場合
急性腎臓病は、腎臓そのものに異常がある場合と、別の病気が原因で引き起こされやすい腎臓病とされています。
症状が急速に進むので、命に関わる危険性も考えられる病気ですが、初期の段階で発見し治療を行うことで早期回復も見込めるでしょう。
慢性腎臓病の場合
腎臓機能が長い年月をかけて徐々に低下していくことで起こるのが慢性腎臓病で、高齢猫の罹患率がとても高いです。
腎臓の組織は一度壊れると元に戻すことはできません。つまり腎臓病は、緩和はできても完治することはないということ。
よって治療は残った腎機能を長持ちさせて、病気の進行を遅らせることが最善の方法となります。
ステージ1〜3のうちは、食事療法・サプリメントの投与などが基本です。腎臓に負担をかけない低タンパク・低ナトリウムの食事を与え、場合によっては投薬も行います。
医師の指示に従い、症状が少しでも軽いうちから適切な療法を行うことで、完治はしませんが数年単位で長生きすることも可能なので、諦めてはいけません。
まとめ
猫にとって腎臓病は、高齢になればなるほど危惧しなくてはならない病になります。もし愛猫が腎臓病になってしまった場合、いかに不快な症状を和らげるか、病の進行を抑えていくかが基本の対策です。 獣医さんの指示をよく聞いて緩和療法を行うことで、寿命を数年単位で伸ばしていくことも不可能ではありません。猫ちゃんが少しでも長く幸せに暮らせる様に、飼い主であるあなたが尽力してくださいね。
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